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よもやま話

内痔核

知人が「痔になっちゃったみたい」と駆け込んできたのは3ヶ月前だった。

肛門を塞ぐように出てきたのは内痔核、いわゆる「イボ痔」の一種だ。

肛門歯状線を挟んで、手前(肛門に近い方)は「外痔核」、奥側に出来たものを「内痔核」と呼ぶ。

もともと胎生期の初期には肛門は無く、暫くして直腸と肛門側の皮膚が融合して繋がった処が「肛門歯状線」となる。
皮膚側からは外葉系なので知覚神経が有るが、腸がわからは中葉系なので知覚神経が無い。
即ち、内痔核は痛みを感じないのが普通だと言える。
痛みが無いのはありがたいが、その為に酷くなってしまい、ついには肛門から出てきてしまうほどに成長を遂げる。
押し込んで入るのは程度が良いが、酷くなると出たままになってしまうものだ。

知人の場合は程度が悪いレベルだった。
炎症を取るために注入軟膏(ジナンコハイ)を日に2回使用し、ビタミンCカプセルを多めにし、エラスチンを加えた。

エラスチンは血管内皮を強くする働きがあり、下肢静脈瘤を6ヶ月で治した症例があったので痔にも有効と考えた。
ビタミンCはコラーゲンを増やし血管を強化する働きがあるので日に5gとした。
※ビタミンCは量的依存があるので多いほど効果的だ。

配送関連の仕事をしている知人に「肛門の血流が悪いから起きちゃうんだよね」

「ずっと運転しているわけではないし、けっこう体を動かしているんだけど・・」と反論していた。

結果から云えば、なんと1ヶ月で中指の第二関節より先の大きさで出ていたものが無くなったそうだ。

本人曰く、「血流が悪いって云ってたから、肛門を2秒閉めて緩める運動をしていた」そうだ。

「一度膨らました風船は膨らみやすいから安心しきらないように」とだけ付け加えておいた。

内痔核にビタミンCとエラスチンは最強かもしれない。

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