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よもやま話

発達障害

発達障害と云う言葉も意味も知っていたが、昨年のこと、患者さんに付き添って医師との面会をした時にその言葉が出てきた。「あのご夫婦は二人とも発達障害じゃないかな」
むろん、医師は精神科医でなく癌の専門医であるが、今までの経緯でそう思うと言われるのだ。

普通に就業していて社会的な地位も有るが発達障害では無いとは言えない。専門の精神科医でもテストだけでは診断を完璧に付けることは出来ないそうで、グレーゾーンの人を含めると20人に1人は居るそうだ。

20人に1人は大げさの様には感じるが、自身がそうでないと言い切れる自信は無い。

コミュニケーション能力も有り、理路整然と物事を分析する能力も有り、白黒はっきりさせないと気が済まないと云うことも無く、データベースの構築もアイデアを具体化させる遂行力も有り、極端な拘りも無く、約束を忘れる事も無く、結婚して子供も居て、普通に社会生活を送っている様に自分では思っているが・・・・だからと言って発達障害でないと断言は出来ない。

医学や科学の世界では100%は存在しない。必ず何らかのバイアスが掛かってしまい95%が最大の数値となる。「私、失敗しないので」と言い切れるのはドラマの世界だけだ。

20人に1人は100人では5人、即ち5%の確率である。血液検査の正常範囲も5%は切られている。健常者なのに異常値が出る方が5%は居るという事だ。

医学の世界でこの5%は解けない謎なのかもしれない。

それでは、残りの95%の正常だと思われる方が全く正常だとも限らない。正常だと思われる方の中にも5%の異常が有ってもおかしくは無い。

だからと云って不安を煽るわけでも無い。それも個性の内なのだから。

昔は暴走族ぐらいしかしなかった「あおり運転」で逮捕者が出てきた。中には会社経営している人まで居たのには驚きだ。

これらの多くは、カーッとなったら見境が付かなくなる発達障害なんだと思う。

娘の知人に「かーッとなると相手を殺したくなる」女性がいたそうだ。そのことを母親に話したらノートに書くように云われたとか。

そのノートには「〇〇さんは殺してはいけない」「△△さんは殺してはいけない」NONデスノートだそうだ。

おそらく、その子は殺人はしないだろうが、殺意を必死で抑えるための努力をしているのだろう。

自分が100%正常だと思い込むから、少しでも変な考えや行動をする人を受け入れられなくなるが、自分も100%正常では無いと思えれば、少しぐらいの異常を受け入れられるようになると思うのだが。

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