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免疫専門のクスリ屋


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よもやま話

ゴマダラチョウ

店の通用口近くに見覚えのあるチョウが瀕死状態だった。翌朝には息絶えていた。

この蝶は「ゴマダラチョウ」に違いない。

中学生の頃に科学部に入部したが、「君は昆虫班」と化学希望も無視されて昆虫班に所属させられてしまった。
はっきり言って「虫は好きでは無い」
しかし、昆虫採集はそれなりに楽しかった。

先ず、道具が必要だからと捕虫網一式を揃えなくてはならない。
推奨されたのは渋谷の志賀昆虫店。

捕虫網はシルク製で直径30cm、竿は竹製5段のものだった。

ちょうど今ごろの頃に仲間と採集に行った時のことだった。
かなり高い処を飛んでいる蝶を見つけた仲間が「ゴマダラチョウだ!」と云った。
しかし、5段の捕虫網でも届かない。
しばらくして、低い処に降りた時に偶然に捕獲できた。

シルクの網は羽を傷つける心配が無く、半透明だが羽の状態が確認出来る。
鱗粉も剥がれず、羽も綺麗な状態を確認して歓喜した。
後にも先にもゴマダラチョウが捕獲できたのはこれが初めてだった。

もし、鱗粉が薄かったり、羽に傷があれば逃がしてやるのが昆虫採集の掟だった。
無駄な殺生はしてはいけないと先輩に言われていたからだ。

今でも店には100円ショップで購入した捕虫網が常にある。
店内に迷い込んだ蝶やトンボを捕獲して逃がしてやる為だ。
長径も短く、網の長さが短い捕虫網は使いにくいが、昔取った何とかで捕獲は上手い。

この夏に迷い込んで来たのはアオスジアゲハとシオカラトンボだけだ。
例年に無く暑いせいか蝶の数も少ないように思う。

虫にとっても厳しい暑さなのだろう。

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