セルフメデイケーション
セルフメディケーションとは大雑把に言えば「たいしたことない病気は医療機関に掛からずに自分で治そう」という医療費抑制の手段だと言える。
しかし、厚労省は一般用医薬品の規制を強めてしまったので薬局・薬店では治療薬が少なく相談されても手も足も出ないようになってきた。
一昔前だと医療用医薬品で要指示薬以外のもので小包装のものが存在し販売できた。
それらの製造メーカーの多くは新たに一般用医薬品としての認可を受けるコストが割に合わないと製造を打ち切ることになった。
クロマイ軟膏やテラマイシン軟膏などの抗生物質軟膏、ベトネベートやフルコート等のステロイド軟膏も一時は姿を消したが大手メーカーであるが故に再申請できて棚に並ぶようになったが、戻ったものは外用剤だけで内服剤は殆ど無い。
調剤医薬品には消費税は非課税だが一般用医薬品には消費税が掛かるという矛盾に消費税増税が追い打ちをかけてしまった。
「薬局・薬店で買うより病院で薬を貰った方が安い」という逆転現象に歯止めは利かなく、一般用医薬品は毎年販売額を減少させている。
医薬分業は進み調剤報酬額は年間に7.2兆円にも達するようになった。
消費税を1%上げて増える税収は2.5兆円だから、それは約3%分近くになる。
しかし、その調剤報酬を下げる方向になっているから調剤薬局も存亡が危ぶまれている。
近いうちに処方箋は貰ったものの調剤する薬局が近くに無く不便を感じる人が出てくるだろう。
門前の調剤点数が大幅に下げられた為に大病院前の門前薬局が姿を消しつつあり、院内調剤に復帰した病院やクリニックも増えてきた。
この国の医療行政はいったい何処を目指しているのだろうか?