トップドラッグ

免疫専門のクスリ屋


免疫専門のクスリ屋

よもやま話

ビタミンB1製剤

フルスルチアミン塩酸塩一般的なドリンク剤に配合されているビタミンB1は塩酸チアミンや硝酸チアミンで水溶性のビタミンB1のため、日に10mg以上は吸収できない。
その為に服用量が日に1本となっている。多く飲んでもB1に関しては効果の差は無い。

一方、錠剤のビタミンB1誘導体製剤の代表格と云えばアリナミンだと思うが、私も家内もこれを飲むとムカムカする。
誘導体とは化けて体内に入ってからビタミンB1に戻るタイプのことで、吸収量が飛躍的に増す。
吸収が増せば何か良いことがあるのだろうか。
糖代謝で消耗する分を補給しておけば脚気は起きない。
だが、たくさん摂れば末梢神経障害や動眼筋などの筋肉だけだが眼精疲労にも効果がある。
そこがビタミン剤の面白い点だ。

そして、本体と分離されたものを側鎖という。
アリナミンの側鎖は最終的にはプロピルメルカプタンに分解されるので、呼気にも独特の臭が出てくる。
これは玉ねぎを炒めた時に出来る物質だと云うが玉ねぎ臭とは違うと思う。

昔、アリナミンVドリンクが発売されたときに飲んでみた。
錠剤と違って液体だと吸収が早く、直ぐにムカムカが感じられた。
次にフルスルチアミン量が多いV&Vドリンクを試さなくてはならなくなった。
Vドリンクでもムカムカしたから、これはもっとヤバイ気がするが、販売する以上は試してみないわけにはいかない。
薬剤師のKさんと、まるで毒でも飲んで心中するかの如きに「せーので一緒に飲みましょう」と飲んだ。

少ししてからムカムカは出現した。やっぱり多く入っているだけにムカムカは凄い。
しかし、Kさんは何も云わずに帰社した。
あっ、俺だけ・・・
ところが翌日、「昨日はつわりに時みたいに吐いてました」と・・・

従業社員でアリナミンを飲んでいた者が1人いた。
「凄いね、アリナミン飲めるんだ」
しかし、彼がとある事からから禁酒した途端に「ムカムカして駄目です」と言い出した。
なるほど肝機能の数値も良くなったら飲めなくなったか。

早く分解できるほどムカムカは出現し、分解が遅いと感じないのだろう。
フルスルチアミンの側鎖を分解する酵素が多い少ないだけで肝機能は語れるとは思わないが、一つの指標だと思う。

ニンニクとビタミンB1を同時に摂ると吸収が良くなることから作られたアリチアミンの臭を改善する為に開発されたフルスルチアミンだが、臭よりもムカムカを感じるのは少数派のようだ。
まあ、皆さんはそれなりに肝臓に負担を掛けているのかもしれない。

よもやま話一覧

TOPへ