紙一重
馬鹿と天才は紙一重と言われるが紙一重とは大差が無いことを云うのだろう。
ヒトの体にも「紙一重」の現象はよくある事だ。
例えば「下痢と便秘は紙一重」
下痢と便秘は真逆の症状だと思ってる方も多いだろう。
お腹が冷えると便秘になり、更に冷えると下痢になる。
お腹と云っても皮膚温度ではなく体内の温度だ。
便秘に使う生薬に「センナ」が有るが、センナ葉とセンナ実では働きが違う。
センナ葉は冷やす働き、センナ実は温める働きだと云う。
そして、センナ葉は温度が高いと抽出されるが、実は低温でも抽出出来るそうだ。
或る時、センナ葉とセンナ実の混合したものを冷水抽出して、下痢の時に飲んでみた。
驚く事に下痢は止まった。
また、センナ実だけのものを便秘に使ってもらうと便秘は解消された。
(酷い便秘の場合はセンナ葉で刺激しないと出ないようだが)
この実験から便秘も下痢も温めることで解消されることが分かった。
即ち、便秘も下痢も紙一重だと云うことだ。
バセドー病(甲状線機能亢進症)も橋本病(甲状腺機能低下症)も真逆のように思えるが、実はこれも紙一重。
どちらも免疫の病気だが、治療薬は異なる。
要は自己免疫でどこが壊されるかで症状が真逆になるだけのことだ。
体は紙一重で症状が異なるほどデリケートな作業をしているのだな~