人間ドック
30歳の頃に人間ドックを受けたのが最後で、その後は大それた健診を受けていない。
中止した理由は女房が梅毒判定陽性となり、私の判定が保留となったからである。
もちろん、私も女房も梅毒では無いが、その頃女房は膠原病予備軍として経過観察中だった。
自己免疫疾患では梅毒反応が陽性と出ることが多く、梅毒を調べるのでは無く膠原病の可能性を調べるために検査するのが普通だと知っている。
その数年前に妊娠中に妊婦の定期健診で婦人科医から梅毒と言われたことがある。
ガラス板法(RPR)が陽性でも、TPHA(トレポネマ・バリズム感作血球凝集試験)が陰性であるなら、TPHAの反応にタイムラグがあるので1ヶ月後に再検査してから診断を下すのが常識だと思うのだが、その医師は「梅毒ですけど、治せますから・・」と云ったそうだ。
医師が電話に出られないと云うので検査室に文句を言ったが、後で考えたら検査室に落ち度は無く無意味な事だと思った。
毎年、人間ドックを欠かさずに受けていて半年後に末期肺癌と診断された方を知っている。
半年後に急成長を遂げる肺癌が有るはず無い、完全な見落としだ。
先日、某所で受けた人間ドックの結果で脂肪肝と胆嚢腺筋症の疑いと結果を貰った方がいる。
赤尾先世にお願いして再検査して戴いた結果がFAXされてきた。
そこには「脂肪肝・胆嚢腺筋症無し」と手書きで書いてあった。
消化器外科専門医の赤尾先生が間違えるはずもなく、この「無し」は100%信頼できる言葉だと思っている。
しかし、高額な費用を掛けて受けた人間ドックで脅かされただけの結果だったとは残念なことだ。
中途半端な医者が病気を作る時代なのかもしれない。