祝日の功罪
2017年の日本の祝日数は17日、その内4日は土曜日と重なる。それでも米国やドイツのの10日、英国の9日に比べれば多すぎる。
面白いのは韓国の19日(いずれも日本貿易振興機構による)で群を抜いて多い。
もしかして、韓国経済が混迷していたり、日本経済が停滞しているのは祝日数が多いからではないだろうかという疑問がよぎる。
休みが多くなれば旅行や行楽に出かけ経済は潤うと短絡的な発想で祝日を増やしてきた、おバカな議員達のおかげで実は庶民は苦しんでいる。
人員削除の煽りで休日が増えれば残業してこなすしか無いのだが、今度は残業してはダメと言われる。
仕方ないので、タイムカードを押さずにサービス残業していても労基署が入って見つかってしまう。
ヤマト運輸に続き、日本通運が運賃値上げを発表した。おそらく全ての運輸関係が値上げしてくるだろう。
しかし、運賃の値上げを直ぐに価格転嫁はできないから、企業収益は減少し、そのままでは従業員の賞与は減らされるかもしれない。
だが、いずれ価格転嫁され物価は上昇するとは思う。
問題は物価上昇に見合う給与の引き上げにタイムラグが生じ、慢性的に家計は苦しくなることだ。
祝日が増えても収入が増えなければ旅行や行楽にも行かず、休みを持て余すだけとなる。
そんなことなら働いていた方がマシと思う中高年は多いかも知れない。
近年、学資ローンの返済が重くのし掛かっている新社会人が多いと聞く。
娘の学友で法科大学院まで進み弁護士資格を取った人が居る。
彼は小さな弁護士事務所に入ったが収入は少なく、学資ローン返済の為に夜中に道路誘導のアルバイトをしているそうだ。
「俺の弁護士デビューの仕事は自分の自己破産かな」と云っていたそうだが、まだ自己破産していない。
彼にとっての祝日は排気ガスを吸いながら誘導灯を動かす日なのかもしれない。
祝日が増えても喜べない人も多いのだろう。