80歳の腰痛
腰痛は20代でも起き得るが、あえて80歳の腰痛と表題を付けたのは訳がある。
80歳の方の腰部MRIを想像して頂きたい。若い時に比べれば身長も短くなっているはずだから、椎間板は狭くなっている。
それ以外にも薄く硬くなった椎間板の影響だろうが腰椎も傾きかけているに違いない。
そんな画像を見て「手術が必要かもしれない」と言うドクターと正常な老化現象だから「手術しても変化が無いかもしれない」と言うドクターに別れるに違いない。
当の患者は「医者によって言うことがマチマチだ」と文句を言う。
画像も見せて貰ったが、私的には異常は無いと判断した。
その痛みの原因は骨格のズレです。と何度言っても病院を変えるだけで進展は見られない。
だいぶ前に一度、施術にチャレンジしたが「何か当たるな」と聞くとジーパンのポケットから何らかが出てくる。
老人は冷え性なのか下着以外にも着用されているので仙腸関節の微妙なズレも腰仙関節も異常を触ることが出来ずに諦めた。
紹介した整体院で2度目の施術で良くなったが、またぶり返して通算5回通ったが中断されていた。
2度目であろうが5度目であろうが、整体で良くなったという事実は裏返して見れば整形外科では治らない症状だと言うこと。それが理解出来ないようだ。
私にTVの再放送を見て欲しいと電話があった。
TVの放送内容は上殿皮神経ブロックの話だった。簡単に言えばキシロカインで麻酔する治療だ。
その治療をしてくれる病院を探して、彼は通っている。
しかし、神経ブロックはして貰えないと言う。
神経に添って痛みが出てないから出来ないという事を医者も言わないからだろう。
過去の投薬で「リリカ」無効。今回は「ワントラム 100mg」で無効。
この痛みは神経因性でも中枢性の痛みでは無いので、これらの薬は効くはずもない。
整形外科でもだめ、整体でもだめ、鍼灸でもだめ。
次は宗教ぐらいだろうか。
「医者に掛かれば治して貰える」と思っている高齢者は多いと思う。
私の母親は「筋肉を付ける薬が欲しい」と言ったことがある。
「筋肉増強剤ですか? でも、あれは運動しないと筋肉つかないんです」と言うと諦めた。
高齢者が老化を認識することと、医者でも治せないものがたくさん有ると云う現実を認識するようになるまで、医療費は膨大化するだけだろう。
痛みを抱えて生きていくのは大変だとは思う。
私もまた肩甲骨の痛みがぶり返してきたから、よく分かる。
娘に観察して貰ったところ、左右の肩の高さが違う。背骨が歪んでいると言われた。
自分で出来る骨盤の矯正をしたら少しは楽になった。
今回の痛みは以前とは原因が違うように感じる。たぶん胸椎と頸椎のズレだろう。
背中側は自分では見られないし、指をそっと置くことも出来ない。だから治せないのだ。
昔、祖母が「歳をとれば痛いところの一つや二つは仕方ない。それと付き合って生きていくしか無い」と言っていた。
もう暫く、肩甲骨の痛みと付き合って試行錯誤してみようと思う。
それでも駄目な時は戸川先生にお願いしようと思う。