脚(腓骨)が痛い
「脚が痛い」と従姉から電話があった。しかも、間隔を空けて痛む激痛だという。
リリカもロキソニンも全く効かないと云う。
従姉は3年前に乳癌と診断され手術を受けている。ホルモンレセプターは陰性でHer2が強陽性のタチの悪いタイプだ。
先ずは、悪い方から鑑別診断。即ち、乳癌の骨転位を否定できるか。
就寝時には痛みで起きることも無く、痛みの持続時間は長くは無い事から、骨転位や発熱や腫れも無い事から骨折も否定。
残るは「腓骨」の問題だと推測。
「腓骨」と言っても素人には何処の骨だか分からない。
脚の外側で膝横から足首にかけての骨。座位で膝の横に有る”グリグリ”から足首の横にある”グリグリ”までの骨と云って理解できた。
体重は脛骨には掛かるが、腓骨には掛からない。腓骨はバランスを取るだけの骨なのだが、多くは腓骨が下がることで膝に支障がでる。
厳密に言えば、腓骨が下がるだけでなく、腓骨と脛骨の間も開いてくる。
電車でも自動車でも1時間弱の距離だから、来てくれれば簡単に治せるはずなのだが、とりあえず、自分で治す方法を電話で伝えた。
部位は左脚だから、左手の小指を使う。
過去にも法事の会食が終わった時に「腕が上がらないのは50肩?」と聞いて来た。その時は会食場所の待合で起立したまま、肋骨の変異だと思って
共鳴法で手の平と甲側をサッと擦って治した。
誰もが「それって、オマジナイ?」と云う。
「呪いでも祈祷でも、治れば良いじゃん」と否定はしないが、正しくは整体の操法の一つだ。
過去にも共鳴法の経験が有るだけに、何でも云うことを聞いてくれるのだけは有りがたい。
「左手の平を自分に向けて、小指の第一関節から第二関節の間を軽く反対の手の指で擦る」
「強く擦ってはダメ、軽くサッと擦る。10秒開けて、これを数回繰り返す」
これだけで腓骨は上がるのだが、激痛と云ってるだけに指の操法では不足だろう。
「次に、椅子に座った状態で、踵を床に付けたまま、足首を外回しにする」
足首の左右に出っ張りが有るはずだ。外側を「外果」内側を「内果」というのだが、素人には外側のグリグリを上に上げるイメージで廻すと伝えると分かり易いようだ。
「その時に、膝の外側のグリグリを少し持ち上げるように指を掛ける。力は30g~50g程度の軽い力だ」
骨は強く押しても動かないが、弱い力で時間を掛けると動いてくれるのだ。
これだけで、腓骨の痛みは半減するか、全く痛まない状態になる。
半減レベルでは距骨の変異を治さないとならない。
場合によっては、足の骨を全部調べないとならない。
これは、流石に電話で治すことは無理だ。来て貰わない限りは治せない。
骨の歪みは僅か1mmから、多くても数ミリ程度。触った感触と押した時の痛みでズレを治していく。
或る意味で芸術に近い(笑)