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整体のお話し

グルコサミン入りクリーム

カニグルコサミンはカニやエビなどの甲殻類の殻から抽出されるが、細菌の細胞膜からも分離できる単糖である。
多くは塩酸もしくは硫酸と結合させてグルコサミン塩酸塩やグルコサミン硫酸塩となる。
塩酸塩の方が腸管吸収が良いと書いてあるものもあるが、それはグルコサミン塩酸塩の分子量が215に比し硫酸塩が456と大きいからだろう。
しかし、現実には1000以下の分子量で有れば大差が無いと考える。
あくまでも、これは腸管吸収の問題であり、皮膚吸収することが保証されたことではない。

以前にグルコサミン入りのクリームが発売されたと紹介を受けた。
グルコサミンが膝関節痛に良いとされるのは好中球遊走抑制とされている。また体内でコンドロイチンやヒアルロン酸の原料ともなるが合成能力が低下した老人に原料を与えても作れるかどうかは定かでは無い。

第一、塗り込んで吸収するはずなど無いと思う。
グルコサミンはブドウ糖の一部がアミノ基に置き換わったアミノ糖と呼ばれるもので、ブドウ糖入りシロップを皮膚に塗り込むと血糖値が上がるなんてことは起き得ないから皮膚吸収して血管に入ることは無い。
意外にもセールスさんは「皮膚吸収は無いと思います」とあっさりと引き下がった。

それから1年後に聞いた話。
グルコサミン入りクリームの評判が凄く良いとの話だった。
「そんな馬鹿な・・・」
営業さんは「あのクリームは乾きにくいんです。だから乾くまでマッサージしてないと駄目なんですよ」
クリームは水と油で作るが油分が多いクリームはたしかに乾きにくい。
足もみ用に開発したクリームも乾かないことが第一条件だった。

膝の軟骨には血管が存在しない。
膝周囲の筋肉にある毛細管から漏れ出た栄養が関節液の中に吸収されていくだけだ。
乾かないクリームだから一生懸命にマッサージする。
それが膝周囲の筋肉の血流を良くして関節の痛みが減少するというのもあり得る。
「それじゃ、グルコサミンなんか入れる必要無いじゃないか?」
「イメージですよ。グルコサミンで良くなるって暗示もありますから・・」

なるほど・・・インチキでは無いが・・まあ効けば良いか。

整体では膝の痛む場合に膝の皿(膝蓋骨という)に手の平を置き、必ず外回しに回すことが最初に行うとされている。
膝の悪い人はこの膝蓋骨が動きにくくなっている。
しばらく外回しに回していると動きが良くなってくる。

その為にクリームなんて不要なんだが、自身で努力するにはイメージも必要か(笑)

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