歩けないのは脳梗塞の後遺症?
2年前に左脳に梗塞が起きて歩行が困難になり、リハビリの為に歩行車で歩いているご婦人。
「脳梗塞でも整体で良くなる?」と電話があった。
体の状態を見て出来るか出来ないかを判断しないと分からない・・と答えた。
家の中では伝い歩きは出来るというので立って様子を拝見。
真っ直ぐに立てていなくて、膝が曲がった状態で立つのがやっとのようだ。
仰臥してもらうと膝が浮いている。腸脛靱帯、腓骨筋がカチカチ。しかし、予想外に脛腓間の開きが無い?
足裏を触って腓骨筋がガチガチの理由が分かった。長腓骨筋が引っ張られている為だ。
長腓骨筋はアキレス腱から趾指の処では靱帯になっているのだが、そこに拘縮があるから、それを治す。
中趾中足骨が上に上がっているので反動で戻し、踵骨、距骨の内転を治してみると腓骨筋も腸脛靱帯も柔らかくなった。
骨盤は右に傾き、更に右が上に来ている。それを正し。膝の圧痛は腕を挟んで動かすと膝の圧痛は取れた。
2年も経っていると共鳴では動いてくれないから直接法で動かしながら、どうにかこうにか形が整ってきた。
歩いて貰うと左と右の歩幅が違うのだ?
本人にも「右足が動かなくなったんですよね」と聞くと「そう、右脚が脳梗塞で動かなくなった」
それなのに、なぜか右足の方が歩幅が大きくなっている?
施術中に伏臥している時に勝手に足を動かして「冷えていた足が温かくなった。足が軽く動くよ!」
1回で治せるとは思わないが、とりあえず全身の形を整えておかないと戻ってしまうので奮闘2時間。
「私、電車に乗れるようになるかな」これがこの方の夢なんだろう。
脳梗塞の後遺症は何処にも見られないから、おそらく数回で夢は実現できるだろうと思う。
それにしても、今月は難しい症例ばかり。
もっと簡単に治る方が来ないかな(笑)