脊椎管狭窄症
CTでもMRIでも寝て撮るのが普通なのだが、寝ている状態では分からないが立位なら分かることがあるのだが・・・
例えば「腹水」 寝るとよく分からないが立って服の圧迫を無くすと下の方に溜まってくるから分かる。
脊柱管狭窄症の場合でも仰臥していて撮影すると分かることもあれば分からないこともある。
それで、臨床症状と画像のどちらを優先させるかと云えば・・・「画像」に軍配が上がってしまうと「異常なし」で片付けられてしまうのである。
以前にも記したが80代の男性のMRI画像を何度か見せて戴いたが、画像では僅かに圧迫があるが、手術対象になるようなレベルとは到底思えない。
何度も病院を変えてみたが、何処に行ってもMRIの画像では脊柱管狭窄症とは云ってくれない。
終いには「身体症」の疑いでセロトニン再取り込み阻害剤を出されたが効果無し。
※痛みが移動しないから「身体症」の可能性は低い
一度施術してみたが、その時は寒い時期だったために何枚も着込んだ服の影響で触診が上手く出来なかった。
そろそろ暑くなってきたので、ジャージ持参で来て戴いた。
着替えて戴いてから骨盤を触ると・・・なんだか違う?
この時期でもズボン下は欠かせないとかでパンツ+ズボン下+ジャージのトリプルでした。
本人の承諾の元にジャージとズボン下を下げてから骨盤を確認して仙骨が下がっていること、腰仙関節に痛みが有ることを確認してから足から施術を開始。
足から整えておかないとズレが戻ってしまうので、どんな症状でも足の確認は避けては通れないのです。
「よっしゃーこれで綺麗に整った」
ところが、帰り道に300m歩いただけで大腿部に痛みがでて、暫く休んだら戻っての繰り返し(間欠跛行)だったとか。
今までの検査を本人から確認してみると・・
アキレス腱反射・・・坐骨神経痛の否定のため
腕と足に血圧計を付けて同時測定・・・動脈硬化による血流障害の否定
やはり臨床症状は脊椎管狭窄症で間違えないと確信しました。
だから整体では治せないのです。
ここからは推測ですけど、背骨を支えている3つの脊椎起立筋が弱っている為に立位だと症状が出るのかもしれません。
インナーマッスルですから、簡単に鍛えるのは難しい筋肉です。
ツインビートで背筋や腹筋を徹底的に鍛えれば間接的に脊柱起立筋も鍛えられるかもしれません。
そうでなければ立位でレントゲンを撮って脊柱管狭窄症を確認し、手術するしかありません。
手術しても1~2年で症状が戻る方も多いけど・・・
さて、貴方ならどんな選択をしますか?