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癌の情報

誤診

充血
イトコから採血のFAXが届いた。
そうか、今日はケモの日だったか。
検査数値を表計算ソフトに打ち込む・・・・うむ、何か変だ?

血液像全体は改善されているのだが、白血球と腫瘍マーカー(CA19-9)に異常がある。

しばらくして必ず電話が有るので待っていた。
先月の検査で肝転移巣はかなり小さくなっていたのだが、全体像で見る限り悪化は見られない。
CA19-9は胆管への刺激で乱高下するものだから、おそらくPTCDチューブの刺激で上がったのだろう。
問題は白血球の7900をどう考えるかだ。

「何か変化は有った?」と聞くと
お盆に風邪引いて、月末頃から目の充血が酷いので眼科に行ったらドライアイって言われたとのこと。
急にドライアイも珍しいが、ドライアイで酷い充血も変に思う。
「もしかして、出血したような赤みじゃなかった?」
充血なら血管の拡張だから血管に沿った線状の赤みだが、眼球結膜の出血なら面状の赤みになる。
結果は面状の赤みだった。

「それはアポロ病だね」
アポロが月に着陸したころから増えたので「アポロ病」と呼ばれているが宇宙船とは全く関係ないウイルス性の眼病だ。
正式名称は「急性出血性結膜炎」
ウイルスなので治療薬はない。
自然に治癒するまで放置するか、細菌性結膜炎を併発しないように抗菌目薬を使っておくしかない。

ただ、問題なのがこの病気になるのは免疫が弱っている時が多い。
BRMstageを飲んでいながら免疫が弱くなっていることが問題だ。

おそらく原因はエアコンだろう。
仕事柄エアコンを切ることは出来ない環境だからやむをえないが・・・
早く冷房を使わなくなる時期になって欲しいと願わずにはいられない。

医者なら平気で「仕事止めたら」と言うが、癌治療と仕事を共存させる工夫をするのが私の仕事だ。
難しい仕事をやっているんだな~とつくづく思う(笑)

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