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免疫について

withコロナ(その1)

今月からインフルエンザワクチンの接種が始まったが、近医では2日間で予約が埋まったそうだ。例年以上に今年はインフルワクチン接種希望者が多いと云うことだろう。

現時点で本邦で新型コロナウイルスで無くなった方は1726名、罹患者の1.75%である。

一方、季節性インフルエンザの死者数は年間3300人程度、更にインフルエンザにより持病が悪化して亡くなる超過死亡数は1万人を超える。

インフルエンザの罹患者数は年間に1000万人~1500万人程度はあるので超過死亡を含めても1%以下なので、致死率は新型コロナの方が高いのだが、率では無く絶対数ではインフルの方が死者数は多いと云うことを忘れてはいけない。

インフルエンザも新型コロナウイルスも同じエンベロープを持つウイルスなので、アルコール消毒が一番だ。
それと、せっけんでの手洗いとマスクとうがいで予防はある程度できる。

この基本の予防策が守られていれば、今期のインフル罹患者は少ないだろう。

間違ってはいけないことは、ワクチンを接種してもインフルエンザを防ぐことは出来ないと云う点だ。

あくまでも、「インフルエンザの重症化を防ぐ」がインフルワクチンの目的なのだ。

モーニングショーの玉川さんが「毎年、ワクチンを打っていてもインフルに罹る」と言っていたが、それは当然のことなのだ。

問題は超過死亡を含めた死者数が多いことだ。

日本でのインフルエンザワクチンの接種率は51%、米国は50%と摂取率は変わらないのだが、死者数は米国では一昨年に65000人も居たのだ。

もちろん人口が違う。米国は日本の2.6倍も人口が多いので、単純に65000を2.6で割ると25000人。

やはり桁違いにインフルで亡くなる方が多い。

しかも、安全重視の日本オリジナルなワクチンでは無く、副作用で死者もでるグローバルなワクチンを接種していてもなのだ。

近年でインフル患者が多かったのは2017/18期で、本邦では1458万人、米国では4500万人(2.6で割ると1730万人)と統計的な10万人に対しての人数は大きな差は無いのだが、死者数ではぶっちぎりに米国の方が多いのだ。

その差は医療制度の違いなのだろうか?

インフルエンザ治療薬は罹患期間を1~2日縮めるだけのものだ。タミフルもイナビルもリレンザも全て同じだ。

タミフルができるまでは、インフルエンザの治療薬は無かったので対処療法で凌いで自然治癒を待つしか無かった。

だが、インフル薬が出来ても、ワクチンを接種しても死者数は大きくは減らないのだ。

即ち、医療制度の違い以上に養生が違うのだろう。

新型コロナのワクチンもフェイズⅢが終わり、承認請求準備も物も出来てきたが、もしかして、インフルエンザワクチンと同レベルの物なのかもしれない。

ワクチンが出来ればオリンピックは出来ると云う妄想に近い期待も幻に過ぎないのかもしれない。

当然のことだが、ワクチンが出来ればコロナは終息すると云う期待も幻になるのかもしれない。

インフルエンザは12月から始まって3月頃には終息する季節性だが、新型コロナは夏にも流行った通年性であることは、誰もが理解したはずだ。

WITHコロナは長く続くと覚悟しなくてはならない。

過度に恐れずに、防御しながら普通の生活をおくることが大切だろう。

少なくとも、「あのクリニックはインフル患者居たから行かない」とか「あの人、インフルになったから会わない」と思った人は少ないだろう。

コロナに罹患した人を村八分にしたり、特別視することは避けて欲しい。

もし、自分が罹患したら同じ目に遭うのだから。

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