肺炎球菌ワクチン
65歳以上の方は生涯に1度だけ肺炎球菌ワクチンを受ける事が出来ます。(薬剤により追加接種も可能)
なぜ65歳以上なのか?
肺炎は全年齢での死亡原因は第4位だが、90歳以上の方では死因の第2位になる。
そして、肺炎で亡くなる方の94%は75歳以上の高齢者。
だから、若い人は肺炎になっても治療すれば治る可能性が高いので肺炎球菌ワクチンは必要ないと云うことだろう。
肺炎球菌ワクチンで肺炎は防げるのか?
肺炎で亡くなる方の28%が肺炎球菌が原因だ。
だからワクチンを接種しても4人に1人しか防ぐことができない。
それではワクチンは無用かと云えばそんなことは無い。
28%の肺炎球菌が原因で亡くなる方の全てが助かる保証は無いが、重篤化して入院加療が不要になれば医療経済としては得になるし、本人や家族も楽だ。
対象の方はぜひワクチンを受けて戴きたい。
やばいのは誤嚥性肺炎
お口の中は誰でも菌の温床になっている。
特に唾液量が少ないドライマウス気味の方は菌が多い。
唾液量が少ないと虫歯にもなるが、誤嚥性肺炎のリスクは高まる。
誤嚥性肺炎の原因は食べ物が肺に入るよりも唾液が睡眠中に肺に入り込んでしまうことも多い。
高齢者でなくともラクナ梗塞が有る人も要注意
誤嚥の原因は加齢だけでは無く症状の出ない軽度な脳梗塞が原因でも起きる。
だからと云って脳ドックを受けて調べても防ぎようが無い。
誤嚥性肺炎を予防するには
食べたら磨く!
食後の歯磨きとうがいは必須。
そして就寝前に洗口液や含嗽剤で口の中の菌を減らしておくことが大事だろう。
肺炎の原因も肺炎球菌だけでなくマイコプラズマ肺炎や様々な原因菌もある。
ワクチン打ったから大丈夫との思い込みはしないように!
最後の砦は免疫
免疫はバランスが大事だから「免疫を高める」と触れ込みのサプリには要注意。
自然免疫(細胞性免疫)と獲得免疫(液性免疫)のバランスを上手に保てるものではないと駄目だ。
気になる方はご相談下さい。